銀のハートマーク

今日は予定もないから、小さな銀のハートマークを、てのひらの上でころころ転がしている。中になにか入っていて、揺らすと低い綺麗な響きがする。こういうのも鈴って呼ぶのかな。昨日会った友人に、クリスマスプレゼントでもらった。他にもお茶とかカードケースとか色々いれてくれてたんだけど、これがいちばん好きかもしれない。つかっているのは耳だけど、ろうそくの火を見ているときのようなきもちになる。

3連休なんていつぶりだろう。いつ過労で人が倒れてもおかしくないような職場で、実際に倒れた人への仕打ちや言い様を見ていたら、苦しくてかなしくなった。かなしいことが起こるたびに、私の思うやさしさや正しさは、私のなかにしかない幻なんだろうかと思う。どうして平気で、人のこころやいのちを削るようなことができるのか。一度も傷ついたことがないのだろうか。私は誰かの傷になることがこわい。

強い風にふかれているとき、なにもできはしないように、いつも立ち尽くしていた。飛ばされないだけの自分だ。怯えや弱さからしか親切にできないことを、誰にも愛と呼ばないでほしい。