2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ブルーショック

夜20時半過ぎにインターフォンが鳴った。不審者かと思って警戒した。佐川急便だった。差出人が弟なので、何かと思って開けたら、リボンのかかった箱が入っている。その箱のなかには、ガラスペンと青いインクが入っていて、手紙に「誕生日おめでとう」と書…

眇めても見えない

「富士山、見える?」と道中、車内で聞かれ、「霧がかかっているからね、てっぺんひとつ見えないよ」と答えたら、「ふーっと吹いて」と言われた。わたしが神さまだったらねえ、としょうがなく笑った。わたしは母のこういうところが好きだ。なんでそんな話に…

だらしないだけ

気候が不安定なのか、息がつづかない。横になって、これから先、自分にできることを考えていた。いや、ほんとうは音楽を聴いたり漫画を読んだりしていたのだけど。まあ、ぼんやりしていたということだ。 「ロビノー君、人生に解決法なんかないのだよ。 人生…

もしもなにかを一つお願いしていいなら

今日いっしょに飲んだ人たち、みんなしあわせにならないかな。 前倒しで誕生日を祝ってもらった。メンバーは哲学の先生と心理学の先生と油絵科の友人。わたしはデザイン科で詩を書いてる人だから…なんか肩書きだけだとあやしいな。こういうことが前にもあっ…

わたしたいわたし

けっきょくのところ、宛先のない手紙を書いてしまう。ひとりの時計はあてどなさすぎて、何もしないと秒針が止まって見える。でも何から手をつけていいのかわからない。ピアノを弾きたいわたし。詩を書きたいわたし。剣道をやりたいわたし。たくさんのわたし…

冒険だと思わなかった

母がきて、部屋をいっしょに綺麗にしていってくれた。ハンバーグを食べながら、「実家にはいつ帰るのか」と聞かれて、はぐらかしていたのだけど、ふいに、父が「みんなで花火大会に行きたい。」と言っていたと言われ、そんなの行くしかないじゃんと思った。…

ぷらぷら

「かき氷を食べよう」という約束だけで三鷹で会ったのに、ぷらぷら歩いていたら吉祥寺駅についてしまって、なんだかよかった。かき氷も、ぜんぜん流行ってる氷屋さんとかじゃなくて、タイヤキ屋さんの裏にひっそりとあるイートインで。日に焼けたほっぺがす…

この夏あの夏

この夏の間、サン=テグジュペリをわたしの先生にしようかと思う。数日前に読んだ本があんまりよかったので、なんだか手放せず、気に入ったフレーズを何度も読んでいるのだ。 「僕らは常に、何か人間の生命以上に価値のあるものが存在するかのように行為して…