わるだくみ

家でぐったりとしていたら、母がピカピカの黄色い封筒を「届いていたよ」と差し出してきた。開封したら、年上の友人からの年賀状と、インド産の紅茶のティーバッグがひとつ入っていた。この人は、連絡をとるときいつもちょっとした仕掛けを用意するおもしろい人で、過去にiPadにタッチペンで書いた誕生日メッセージをLINEで送ってきてくれたり、ちょっと早いクリスマスプレゼントにお菓子とコーヒーの詰め合わせを贈ってくれたりして、いつも私をびっくりさせてくれるのだ。今日も、封筒の差出人を見たときにクスッと笑ってしまった。これは、私がLINEの返事をクリスマスカードにして、突然送りつけた回への「返事」だろう。笑ってしまうくらいびっくりさせられてしまうことも、驚いてしまうことも、そういう素直さが自分にあるということも、どれも嬉しい。次はどんなサプライズを仕掛けようか。もうしばらく、家族と恋人とカレー屋のSさんにしか会っていない。でも私にはまだ、この町の外に友人がいてくれるのだ。