あかるい洞窟

夕方、天気を味わおうと思って玄関のドアを開けたら、想像以上の大雪だったので、パタリと閉じた。今月いっぱいは月曜が休みなので、ラッキーだったな。食べ物ないけど。お茶漬けでがまんする。なんだか、嵐って感じだ。ここが雪山の洞窟だったらよかったのに。もうそうする。火に薪をくべて、パチパチと、うつる影を見るところを。うとうとと寝てししまうところを。それってなんてしずかで、きもちがいいことなんだろうか。

遭難へのロマンは尽きない。遭難しているのがわたしだけでないのなら、そうしたら、できるだけ生活に関係のない、退屈な話がしたいね。きっと、いつもよりほんの少しやさしいきもちで話せるはずさ。そうだ。きみはプラトンの、洞窟の比喩というのを聞いたことがあるかい?