星とアプリ

帰り際に「もうすぐお別れだから一緒に星を見たい」と頼まれた。可愛すぎてウケてしまった。(ポカポカ殴られた。)今やっているバイトもあと一週間ちょっとで終わりなので、そろそろシフトが合うのは今日が最後 という人が出てくる。ひとしきり笑い終わった後「流れ星が見えたらどうする!?」と聞かれて「泣いちゃうかもしれない…」と答えたら「泣きそうにない言い方」みたいなことを言われた。その人は可愛いけど、私は可愛げがない。

4人くらいで暗くなったテラスから星空を見ていて、すごく寒かったんだけど、星のアプリを夜空に翳して、バイト先の人達が星の名前を読みあげていくのを眺めながら、これ、思い出だーと思った。この季節のことを振り返る時に、クローズアップされる風景の中に、今入ってる。そんなことを、こんなに冷静に思っているってことは今に集中してないってことなのかもしれなくて、すこし後ろめたいけど、私は未来の思い出の中にいることが、なんだかとてもうれしかった。