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ミトン

チェコのアニメーションをながめていた。授業の資料をつくるために。先生からもらったアルバイトに、やっと手をつけられると思ったのだけど、起きたときから体温が高くて、頭がぼうっとしてしまう。それでも、なんとか真新しいビデオデッキを箱から取り出して、説明書を見ながら、ディスプレーに接続する。まさかこんなことをしているなんて、数年前の自分には思いもしなかった。なんて、ことをこんな何気ない仕草に気づかされる。春のせいだ。最近は機械のことが好きだ。黒いかたまりのなかに、人を助けてくれる才能がめいっぱいつまっているのだと思うと、いとおしさのようなぽっとした熱で、ほかりとする。

チェコのアニメはするするっと動いて、ワインみたいな大人っぽい紫を、うまーくつかえていて、洒落ている。たくさん預かった資料を、全部見てみたいと思ってしまった。どれくらい時間がかかるのだろう。帰り際、まだ仕事で残っていた助手さんに、アニメはすきですか? と聞いたら、「ミトン」というアニメをすすめてくれた。犬を買いたい男の子が、ミトンを犬に見立てて飼っていたら、ミトンがほんとうに犬になっちゃう話。あらすじだけで、こんなに可愛い。あした、レンタルショップでさがしてみよう。