おおきな約束

愛とか正しさとか、結局のところ、「どういう世界でならやさしい気分で生きていられるか」という話なんだ。でもそれは、そういう高さの話題としてしか、私達は愛や正しさを語り得ないという、ただそれだけのことでもあるね。目の前の問題を上下させる、都合のいい物差しとして、大事な約束を今日も使い捨てする。コンタクトレンズみたいに。

ゴミ箱にたまったたくさんの言葉が、なんだか目に痛いのは、おそらく、私達、という一瞬の命をこえた、もうひとつのおおきな愛や正しさが、いつか私達に優しさを約束してくれたことがあるからだ。それがなんだったのか、まだわからない。人生は一度しかなく、生活にはクイズばかりがあふれている。でもそれを解き続けることだけが、前進するおおきな力になるんじゃないかって、思ったりする。まったくもって、この手に負えない毎日だ。