夜の暗さにはもう飽きた

東京の部屋にいる。なにもすることがない。というよりは、なにもしたくない。はあ。でもスーパーまで歩いて行けるのと、人に会う約束があるのがうれしい。元気があれば行きたいギャラリーもすこしある。ちなみに、長野の実家からスーパーまで、歩いて行くと30分はかかる。文明はない。

実家のお風呂場が工事中で、一週間も温泉に通うのが嫌だったから、東京に避難してきた。眠るときと、体を洗うときくらいはひとりでいたい。家事をできるか不安だが。

きっと平気だ。この部屋は窓が多くて、(だから選んだんだけど、)その1つの出窓にぶつかる雨の音なんか一際うるさくて、音楽をかけなくても退屈しない。今年は梅雨が長いね。昨年はあんなに暑かったのに。そんなことを、寝つけないでふとんの上を転がっている時に思った。誰といてもどこにいても寝つきの悪さは治らない。

スーパーに行った帰り道、小さな子どもが私を走って追い抜いていって、たまに持ってる傘(ささずに振り回していた)につまずいて泣いていた。鮮やかな虹色の傘だった。

 

(2019.07.16)