見えない

いきのびるしかないよなあ、と思う。どうやってとか、どれくらいとか、どうでもよくて、いきのびればいい。びんぼうの暇つぶしに自暴自棄は安あがりで都合がいいけど、健康によくないのは目に見えているし。

これまで何十回も見てきたはずの、バス停からアパートまでをつなぐ、まっすぐな道沿いに、畑が2つあることに今日はじめて気づいた。この前久しぶりに連絡した友人に、この辺りには畑がいっぱいあるはずだよと教えてもらったから、ようやく目に入ったのだろう。「えー畑なんかないよ」「私が住んでたころと、変わっちゃったのかなあ」って、会話、しちゃったな。また会ったときに訂正しとこう。覚えてたら。こういう風に、あるはずなのに見えないことになってるものって、近所にあとどれくらいあるんだろう。来週も天気がよかったら、入ったことのない駅前のパン屋さんでくるみパンを買って、彼女のおすすめの川の近くでだらだら齧ってみようと思っている。