眠りはいつもきみにやさしい
風がくる
夕方4時半
何も急かされてなどいない
私のからだは
ただ深く
息をするためだけにあって
おいしい
好きだ
行こう
夜へと
地面がぐらぐらするような
疲れのなかでも
ふと立ちどまるのは
また忘れ物をしていないか
心配だからだけど
あわただしさにつぶされてしまう程度の
私たちのいたみやつらさは
6時間の眠りで薄まり色落ち
朝には捨ててしまうだろう
置いていくよ
さっき教室で喋った
きみも元気がなかったことが
私の今夜の気がかりだけど
そのありきたりな絶望は
夕飯のからあげ
かじって飲みこんでいるうちに
段々どうでもよくなるだろうから
今日のところはもう
がんばらないで眠ってほしい
大丈夫だよ
それでも胸が重いときには
私の言ったことの全てを
自分を肯定するために使えばいい
あたたかくして
深く
息をして
イメージして
夢を見ることが
うまくなるまでくり返して
きみにやさしい世界におやすみ