眠気

かなしみが抜けていかないので、遅出にも関わらずスーパーに行き煮物をつくった。料理をするのは好きでも嫌いでもないけど、淡々と野菜を切ってじゃんじゃん鍋で煮こむのは気晴らしになっていい。食べれるしね。なぐさめてほしいわけじゃないのに、ふとした拍子に人と目があっても、景気のいい言葉が出てこなくって弱るんだわ。帰り道がやけに遠いし、明日はどんな自分になってるのか思いつかないけど、まあ、秋だしさあ。かなしいんじゃなくってさむいだけなのかもしれないから、歩いてる途中でふいに立ち止まりそうになっても、泣いたりするのはとりあえず、ごはん食べて、お湯につかってからでいいんじゃないだろうかと思うのね。

部屋につき、同期が夏の終わりに突然くれたあみあみの靴下をはく。おばあちゃんがつくってくれたって言ってたっけ。クリーム色と水色と、ちょっと深い赤色が交差する、洒落た色合いをしている。しみじみと、いい靴下だと思う。知らないおばあちゃんの力を借りてあったかくなる。あったかいっていいことだあ。

最近はじめた俳句を推敲しようとしても、眠気がする。ノートを見ている視界がせまい。早く前髪を切らなくっちゃ。