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グレープフルーツ・ジュース

ゴールデンウィークが終わってしまい、こころなしかみんなしょんぼりとして見える。些細なものごとの、接続がぎこちない。仕事終わりに、助手さんがジュースを買ってくれると言うので、オレンジジュースをお願いした。すっぱいものがおいしい気候だと思ったから。でもオレンジジュースがなくって。グレープフルーツジュースがあるよって言われたから、「じゃあそれで!」ってお願いしたのだ。そうしたら助手さんも同じジュースを買っていて。ふふふと思った。

グレープフルーツ・ジュースっていう本があるんだけど。すべてが命令形で書かれた写真詩集。わたしがこの世でいちばん優しい本だと思ってる本。それをその助手さんに貸していたのだ。よくわからないけど楽しくなった。

そうしたら、帰り際、助手さんが「はい」ってその本を返してくれたのである。去り際が鮮やかすぎてびっくりした。本には額縁のイラストの描かれたポストカードが挟まっていた。