つよみ

家についたら電球がきれていた。夜が暗い。暗いとほんとうに眠くなるのだな。何かを考えようとしても、つかもうとしたはしから考えが逃げていく。うう。

きゅっきゅぽんさんという、大学の先輩が載っている漫画雑誌を買ってきた。表紙・巻頭カラーだ。すごい。ロフトにあがり、寝るときの灯りで読んだ。よくびっくりされるのだけど、わたしは漫画をよく読みます。中学生のころは漫画家になりたかったくらい。漫画、きちんと描いたことがないけれど。話を戻すけど、その先輩の漫画の絵がほんとううに上手くて、綺麗だなあ綺麗だなあとながめながら読んだ。わたしは漫画のキャラクターの表情を見るのが好きなのだけど、きゅっきゅさんの描く表情はすごーく豊かで見ていてたのしかった。話はこれからはじまるかんじだから、まだ言及しないでおこう。

今週は高校時代からの友人、母、後輩に立て続けに会ってたくさんおしゃべりをした。そのせいかわからないけど、高校時代の思い出が爆発して、そのときのことをたくさん短歌にしてみた。つくっている本が、また大きく変わりそう。ああ。わたしはひとりで本をつくっているけれど、わたしが生きている世界は、このように、たくさんの人の生きている世界なのだなあ。などと漠然と思う。あの頃のわたしが今のわたしの背中を見つめているのがわかる。あの頃のわたしをなんとかしてやらないとな、と思う。ぼんやりと頬をかすめていく朝日のやさしさ。黒いタイツをとおってくる冬のつめたい空気。わざとつけずにおいた教室のストーブ。あの頃のわたし。それだけがわたしの力になっている。それを強いと言ってくれる人がいる。でも、人のために何かをしたい、とか、人を幸せにしたい、とごくごく自然に口にできる素直さのことを、わたしは強さと呼びたい。そんな風にも思うんだ。