読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

花束

時計の秒針の音がへんだ。チッ、チッ、チッ、チチチチ、と不規則に音を刻んでいる。
体の中がみょうに傾いていくような不安感がある。時空が歪みそう〜。


さっぱりしたくて、髪を切りに行って、素敵な花屋さんを見つけたので、
喫茶店の店主さんにあげる、お礼の花束を見繕ってもらった。
「4ひきのねこ」という、ふしぎな名前の花屋さん。
見たこともない異国の白い花がいっぱいあって、忌野清志郎が流れていた。
ロックなリズムにあわせて、華奢で上品な花の船のようなものを、
これまたロックミュージシャンみたいな、はたまた大工さんみたいな、
男の店員さんがつくっていて、最高にクールだった…。
バスケットみたいな麦色の籠に、いろんな種類の花が挿されていくのをじっと見ていた。
花はもちろんだけど、茎や葉のあしらい方が上手で、見とれてしまった。
あの水の滴るような緑。

花をあげたいご店主の喫茶店では、如雨露みたいな黄色い花瓶を時々だして、
チューリップとか、紫陽花とか、季節の花を挿してあるのが素敵だなと思っていて、
それで花をあげようと思ったんだ。
だから、あまり奇をてらうよりも、季節感のある、ふつうのものにしようかと思っていたんだけど、
トルコ桔梗という、フリルみたいにふわふわした花びらのお花があんまり素敵だったから、
それで小さい花束をつくってもらった。
手品みたいだった。
その花がよりうつくしく見える角度や関係をさぐっている、その指先やまなざしが、とても…

今日は、いいもの見たな。
お礼を言ってルンルン歩いていたら、きょう喫茶店がお休みだってことを途中で思い出して、ガックリしたんだけどね。

明日、行きます。