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まぶしくてさびしい

どうして美術大学だったの、と聞かれて、

へんな学校に行けばへんなひとになれるでしょう、

へんなひとになればへんな文章が書けると思ったんです、

と言うと、あなたはへんなひとだよ、と言われた

それがふしぎとほめるような響きだから言葉をなくす

 

才能とか魅力とか、そういうのって不幸なひとの特権なんだと思ってた

でもちがうかな

このまま、幸せなままでもいいのかな

いろんなひとに会っていろんな言葉をもらうけど、

大事すぎてどこにも書き残せずにいて、

熱をもったまま、のどの奥でたまっていって、

そのうち頭がおかしくなりそうだ

それくらい、幸せ

 

 

雪が降るから夜もまぶしい

 

大雪です、出歩かないでください、と言われたら意地でも出歩きたい

こんなこと言ったらあのひとたちはやっぱり笑うかな

でも心の底からそう思っていて、事実、ぼこぼこ音をさせて雪道を歩くのはたのしい

灰色のコートが肩口だけ水玉模様になってしまうのには参ったけれど、

東京の雪はなんだか羽根みたいでいいね、とても綺麗

さわったらすぐに指先でとけて、わたしの体温をもってくのはやめてほしいけど、

すぐに消えてしまうものはいいね、さよならも言えない

 

どこか、世界につながるためのすべのようなものをさがしているときと

もう、どこにもいかなくていいと思っているときと

ふたつあって、やりたいことがふたつあって、だからよく道に迷う

(その上、迷うのを楽しんでいるようなところもあるから、たちがわるい)

 

このままどこに行こうか

どこまで行こうか

漠然と考える

すばらしい純白のアスファルト

しろくてまぶしくてきれいで、どこにいたらいいのかわからない

 

まだ。