こがらし

 

昨日あんなことを書いたせいか、

今日は芯まで凍りつくように寒くなった。

手袋をはずして飛び出して行ったから、

帰りは袖口から風が入ってくるようだった。

 

やっと、冬って感じがするよ。

冬の夜風は、ふかい藍色で染めた絹だ。

わたしの肌をなでながら通りすぎる、

たしかな感触が背骨に残る。

 

なにか素敵なことを思いついたときに、

真っ先に会いたい人の名前が浮かぶようになった。

この話はあの人と。

この話はあの子に。

どんな言葉が返ってくるのか楽しみで、そう思っている自分が嬉しい。

ただ会う約束をすることに未だにたじろいでしまうけど、

「会いたい」ということがどういうことなのかわからなかった、

小学校や中学校のときに比べたら、ずいぶん豊かになった気がしてる。

会いたいなぁ。

なにか素敵な話をしたいなあ。

いろんな大変なことが毎日あるけど、

べつにそんなの押しのけてでも、

話したいことがあるよ。

 

今日はさむいね。

雪がふったら素敵だね。